2010年8月30日月曜日

めんどうみてよ、お父さん

沙耶香(2才)は絵を描くのが好きな子供。
暇さえあれば画用紙に鉛筆、サインペン、クレヨンで何やら描いている。
特に人の顔をよく描く。
親の欲目でもあるが、目があり、眉があり鼻と口と耳もチャンと描いてある。
当然ながら顔の輪郭は、時として細長くなったりねじれたりするが、おおむねまともである。

そんな沙耶香が、 「おとうさん、描いて」とやって来る。
私は新聞を読んでいたり、テレビを見ていたりすると、ついつい、
「お母さんに描いてもらいなさい」、と言ってしまう。
すると、沙耶香は画用紙とペンを持ってお母さんの所へ行く。
何やら話しているなと思っていると、大きなお母さんの声が
台所、風呂場、あるいはベランダから飛んでくる。
「お父さん、面倒見てよ」
結局、この声に負けて沙耶香とお絵描きのお稽古。

沙耶香に、
「おとうさん、うまいね」、と誉められたり、
「これ、へんなの」、と言われたり。
こんなことの繰り返し。
ところが、この繰り返しのお陰で着実に沙耶香は 成長しているのです。

先日、沙耶香のウンチの臭いをお母さんが嗅ぎ付け、
「お父さんにオシメを換えてもらいなさい」、
と言っているのが聞こえてきた。
私はそのままジーッと新聞を読んでいた。
沙耶香は私の後ろの方で何やらやっている。
そして、私に近づいて来て一言。
「おとうさん、めんどうみてよ」


何と、手に持っているのはオシメである。
それからは、この言葉が頻繁に使われるようになってしまった。
絵を描く時も。
2~3日前の朝食時、沙耶香が味噌汁を少しこぼしてしまった。
沙耶香は箸でそのこぼれた味噌汁をかき回して遊んでいた。
味噌汁はドンドンと広がり、沙耶香の手に負えなく
なってしまった。その時、ハッと気がついたのであろう。
お母さんに怒られると。

そこで、横にいた私に、
「おとうさん、めんどうみてよ」
と一言。私は一瞬と惑ってしまった。

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